おいしいキウイで『ストップ・ヒートアイランド!』


ナゾのキウイ名人エコプチに現る!
エコプチの謎のキウイ名人・えーちゃんが、キウイの疑問に答えます。
えーちゃんは、エコプチのキウイ『テツエちゃん』を愛情込めて育てている管理人です。

Q:キウイってどんな植物?


A:キウイはマタタビ科のつる性植物で、病害虫に強く、生育旺盛で花芽がつきやすい、手間のかからない果樹なんじゃ。大きな葉がわさわさ茂って、棚を作ると夏には涼しい木陰を作るぞい。
 木は雄雌異株で、5月にオス花とメス花をくっつけて受粉を行う作業があるぞい。6月頃大きくなり始める実は夏のあいだ中ぶらぶらと実を垂らし、霜が2・3回降りる11月頃に収穫できるんじゃ。キウイはマタタビ科ということで猫が大好き!幹には無数の引っかき傷がみられるぞい。11月には葉を落として活動を停止し、剪定した枝をリースなどに活用してあそぶんじゃ。





Q:キウイはどこから来たの?


A:キウイフルーツの原産地は中国。それが20世紀初頭にニュージーランドに渡りやがて各地に輸出されるようになると、貯蔵性や輸送性に優れたヘイワードが定着するようになったそうな。日本へは、1960年代に導入され、ミカンの転換作物として愛媛や香川などでさかんに栽培されとると聞くのう。生食以外にもドライフルーツ、ワイン、ジャムなどへの加工品への応用が試みられているようじゃ。




Q:キウイがヒートアイランド対策に適している理由は?


A:2004年7月、足立区では42.7度という過去最高の気温を記録したんじゃ。熱中症で救急車に運ばれるものが続出したそうな。ワシも外にいたが、とても耐えられたもんじゃなかった。これからヒートアイランドがどんどん進むと言われていて、心配じゃのう。
ヒートアイランドの原因は、車やエアコンから熱が排出されること、アスファルトなどが熱を溜め込むこと、熱を逃がす風の道がないことじゃ。
キウイを植えることが必ずしも問題を解決できるわけではないが、ヒートアイランド現象を生み出す根本的な原因とその対策を学ぶアイディアを提供してるんじゃ。
キウイの大きな葉は、つる性の特性を生かして棚いっぱいに広がっとる。太陽光を遮断し、地面を冷やすだけでなく、根から吸収した水分を葉の裏から気化させ(蒸散作用)、気温を下げるんじゃ。さらに棚の下はさえぎるものがないため、適度な風が吹くんじゃ。『水』『緑』『風』といったキーワードが、ヒートアイランド対策には効果的だぞい。キウイのほかにも、フジ、ゴーヤ、フウセンカヅラ、ひょうたんなど、状況に応じてさまざまな植物で「緑のカーテン」をつくることができるんで試してみると良いぞ。


Q:キウイのほかに取り組んでいるヒートアイランド対策は?


A:エコプチには気温を下げる色々なアイディアがあるぞい。例えばエコ農園の真ん中にあるドラム缶は雨水や風呂の残り湯をためるタンクじゃ。それぞれのお家で溜めた水で、早朝や夕暮れに畑や通路に打ち水をして気温を下げるんじゃ。夏には大江戸打ち水大作戦にも参加しとるぞ。
それから芝生とトロ舟田んぼがある『エコ広場』も気温を下げる工夫があるぞ。芝生はアスファルトと比べて蓄熱が少なく、田んぼは水分が蒸発するときに熱を奪うんじゃ。
NHKの番組『難問解決!ご近所の底力』という番組は知っとるか?ワシの弟子たちがその番組に出たとき、ここの気温は周辺住宅よりも1〜3度低いことがわかったんじゃ。
熱をためこまない工夫が、ヒートアイランドには有効なんじゃな。


Q:キウイの世話ってどんなものがあるの?


A:キウイは虫がつきにくく世話は少ないとはいえ、おいしい実をつけるためにはいろいろな作業が必要じゃ。1年間の主な作業は・・・
12〜1月・・・伸びすぎたり、込んだ枝の剪定
 5月中旬・・・花の人工授粉
   6月・・・間引き(摘果)
 7〜9月・・・水遣り(3日に1度バケツ2杯)
  11月・・・収穫、施肥


Q:キウイの人工授粉ってどうやってやるの?


A:キウイには雄株と雌株があり、虫や風で花粉が飛んで受粉するんじゃ。しかし、より受粉の効率を高めるために人口受粉をするとよいぞ。受粉器にオスの花粉と印になる赤い粉を混ぜて吹き付けると作業が楽じゃ。


Q:キウイはいつ食べられるの?


A:キウイフルーツは、樹上では熟さない果物なんじゃ。だから収穫後に追熟して、初めて本当に甘く美味しくなるぞい。ワシたちがスーパーなどで買うキウイはすでに追熟処理されておる、まだ十分に追熟がなされないまま店頭に並ぶこともあるようじゃ。その場合、家庭で追熟させるには、エチレンを大量に出すリンゴを1個、ポリ袋にキウイと一緒に詰めると甘くなるぞい。

Q:キウイは体にいいの?

A:キウイはビタミンC・Eなどが豊富じゃ。キウイは、果物の中で100gあたりのビタミンCの量が1番。キウイフルーツ1個で1日の必要量のほとんどが補えるぞい。美肌効果、生活習慣病の予防、鉄分の吸収を促進、ストレス軽減などの効果がありじゃ。また、ビタミンEの抗酸化作用により動脈硬化の予防、冷え性・肩こり対策、更年期障害の緩和、老化の進行の予防が期待される。さらに大根やカボチャと同じくらいの食物繊維が含まれており、「便秘」「糖尿病」「高脂血症」「動脈硬化」「大腸がん」を予防するといわれておる。


Q:キウイはどんな食べ方があるの?


A:キウイはそのまま食べるのが1番!ほかにもヨーグルトに入れたり、ミキサーに入れてジュースにしたり、お肉を焼いたり、サラダにしたりとたくさん調理方法があるぞい。足立グリーンプロジェクトでは、11月に足立区千住『リオのパン』の協力を得て、『ストップ・ヒートアイランドおいしいキウイパン』をつくり、イベントなどで販売しておる。おいしいぞー。


Q:キウイを食べると口がちくちくするのはなぜ?


A:キウイは厚生労働省が指定した口腔アレルギーを起こす可能性のある4つの果物の1つ(キウイ・リンゴ・桃・オレンジ)なんじゃ。喉のかゆみや腫れなど口の中の粘膜に起こりやすいのが特徴。原因はキウイのタンパク質自体を身体が異物と判断してしまう体質によるもの。症状が気になる時は、食べるのを控える事をオススメするぞい。アレルギーではないのに、口の周りがかゆくなるのは、キウイの成分アクチニジンが皮膚や粘膜を直接刺激しているからで心配はないぞい。


日時 2005-4-14 10:00:04
環境コラム: ストップ・ザ・地球温暖化&ヒートアイランド
この記事が掲載されているURL: http://www.greenproject.net/modules/wfsection/article.php?articleid=72